ライク株式会社

その他・コーポレート

年末年始の「まさか」を防ぐ! 冬休み・お正月に気をつけたい、子どもと高齢者の体調管理と事故予防~事前チェックで安心&健やかな年越しを~

 待ちに待った年末年始は、家族や親戚が一堂に会する貴重な時間です。しかし、生活リズムの変化や寒さ、大掃除など普段とは異なる行動が増える時期でもあり、お子様とご高齢者にとって思いがけない事故が増える時期でもあります。消防庁のデータを見ても、この時期に家庭内での事故や体調急変は増加傾向にあります。
 本レターでは、安心で楽しく年末年始を過ごすために、私たちが事前に知っておくべき子どもと高齢者の安全と健康に関わる「潜在リスク」と具体的な対策を紹介します。

 

事故予防篇

■餅による窒息事故

 お雑煮を食べるなど餅を食べる機会が多いお正月は、小さい子どもや高齢者ともに、餅を喉に詰まらせる窒息事故に要注意です。特に、高齢者の餅による年間の死亡事故の半数は、1月に集中しており、特に正月三が日に最も多くなります。小さい子どもも、賑やかな雰囲気のなか、ついつい食べさせてしまうこともありますが、噛んだり噛みちぎる力がまだ弱いため、注意が必要です。

次のような症状があるときは、異物が喉に詰まった状態(気道閉塞)が疑われます。

  1. 咳込んだり、苦しそうにしている
  2. 声を出せず、喉をつかむ動作をする
  3. 顔色が悪い
餅による高齢者の死亡事故件数グラフ

    呼びかけても声が出ない場合は、直ちに異物除去を行います。

    1. 背中を強く叩いて詰まったものを吐き出させる
    2. または
    3. 相手の上腹部を手前上方に強く突き上げて、喉に詰まった餅を取り除く

    対策

    子どもや高齢者が食べやすいよう食べ方にさまざまな工夫を行い、必ずそばで家族が見守りながら食べさせることが大切です。

    • お餅はキッチンバサミなどで小さく切っておく
    • 歩きながら食べない
    • 少しずつ与える、お皿に盛る
    • 水分をとりながら食べる
    • 食事中に驚かさない
    • やわらかくなる調理法を選ぶ

    ■誤飲

     クリスマスやお正月といったイベントが続く年末年始は、子どもが飾り物や プレゼントに接する機会が多い時期です。3歳児の口の大きさは直径約4cmとされており、 これより小さいものは子どもの口の中に入り、誤飲や窒息の危険があります。

    対策

    • 小さな物、小さな部品が外れるおそれのあるものは、飾り物に使用しない
    • 年長の兄姉の玩具の取扱いにも注意する

    ■やけど

     年末年始の子どもや高齢者のやけどは、帰省先での不慣れな環境(ストーブや熱い飲み物)や低温やけど(湯たんぽやホットカーペット)で起こりやすいと言われています。

    対策

    • 熱い飲み物は抱っこしながら扱わない。テーブルの端に置かない
    • ホットカーペットや湯たんぽは使用場所を工夫し、長時間同じ場所に置かない

     

    体調管理篇

    ■ヒートショック

     ヒートショックとは、急な温度変化により血圧が激しく上下し、体に負担がかかることで起こる現象です。高齢者は、血管の老化により血圧が変動しやすく、ヒートショックのリスクが高くなります。長湯や水分をとっていないときも血流に負担がかかり、ヒートショックを起こしやすい状態です。 温度差の解消や水分補給が予防に有効だと言われています。

    対策

    • 10度以上の温度差がある場所ではヒーターを設置する
    • 入浴の前後に水を飲むなど、日頃からの心がけを大切にする

    ■急な発熱などの体調不良

     いつもより不規則な生活や長距離の移動で疲れたり、人混みで風邪をもらったりして、帰省先で子どもが発熱するなど体調を崩すことがあります。外が寒くなるので厚着をしがちですが、冬でもたくさん体を動かす子どもにとっては、運動後の汗による、冷えも注意です。

    対策

    • 生活リズムに気をつける
    • コートの下はできるだけ薄着にするなどして、運動後のうっかり冷えの対策を行う
    • 帰省先での救急受診先をチェックしておく

     

    ライクグループの保育士と介護士よりアドバイス

    • お餅を食べる際は、小さく切り、口の中でよく噛んでからゆっくり飲み込むことが大切です。急いで食べると喉に詰まりやすくなるため、落ち着いて食事をしましょう。不安がある場合は、お餅ではなく白玉など、より飲み込みやすい食材に置き換えるのも一つの方法です。
    • 湯たんぽを使用する際は、低温やけどを防ぐため、タオルなどで包み、直接皮膚に触れないようにしましょう。
    • 入浴前には、浴室の床をシャワーで温めておくことで、急激な冷えを防ぐことができます。
    • 脱衣所は、浴室のドアを開けて湯気を入れるなどし、室温差を小さくすると安心です。
    • 初詣など人の多い場所へ外出する際は、感染症対策を意識し、体調に無理のない行動を心がけましょう。
    • 帰省先では、住環境や入浴設備、食事内容などがこれらの注意点に配慮されているかを確認する良い機会にもなります。